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シロチドリの昔語り

永井 和子 作詞

演奏データ
歌手 ささい はるみ
下田 あきの
沖縄の子供たち
国分寺うたう会
伴奏 仲間 直美(Kb)
神野 和博(Ac)
編曲 橋本 千香子
UP日時 2005.08.28


ちろろちろろ シロチドリ
昔語りを鳴き交わす

おばあのころにはいちめんの
干潟の海であったそうな
潮の香りに虹が立ち
神世の景色であったそうな
美(かな)しい景色に魅せられて
おじいが買った砂州の土地
ふたりの家を建てたそうな

ちろろちろろ シロチドリ
昔語りを鳴き交わす

おじいの話はいちめんの
サンゴの白い砂の道
砂洲の朝夕 潮満ち干
竜宮城かと見えたそうな
夢の景色に魅せられて
おばあと暮らす砂洲の家
ふたりで塩を採ったそうな

ちろろちろろ シロチドリ
昔語りを鳴き交わす

人の欲からすこしずつ
干潟の海は埋められて
海は陸(おか)から離れゆき
神世の景色も消えたそうな
美(かな)しい景色も売られゆき
おじいもおばあも年老いて
ふたりの家も消えたそうな

ちろろちろろ シロチドリ
昔語りを鳴き交わす

いまもおなじよ たいせつな
干潟の海を埋めるそうな
潮の満ち干のふしぎさを
守るいのちも絶やすそうな
美(かな)しい景色を打ち壊し
おじいとおばあの思い出も
やがては海に消えるそうな

ちろろちろろ シロチドリ
昔語りを鳴き交わす
人の愚かさ鳴き交わす